デレク・ジャーマン(Derek Jarman)がAIDSで亡くなったのが1994年、そしてこの映画の日本公開は1986年。
今回紹介する「カラヴァッジオ」はその画家の生涯を描いてはいるが、伝記ではなくほとんどが創作。
ショーン・ビーン(Sean Bean)、ティルダ・スウィントン(Tilda Swinton)の初期出演作。
この他にも老境にさしかかった名優陣や、後になって有名作に出演している俳優も・・・。 |
カラヴァッジオの絵画をモチーフにした映像が随所に登場。 |
ふとしたシーンにも、ゲイ視点のジャーマンらしい雰囲気が醸し出されている。 |
死の床の夢の中で、自らの過去を振り返っているカラヴァッジオの姿から映画は始まる。
その回想シーンの冒頭、聾唖の少年ジェルサレムを買い受けて、慈しむシーン。 |
放蕩にあけくれた少年時代に絵画の才能を見出し、最初の庇護者となったデル・モンテ枢機卿。
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実在した彼は芸術と科学の支援者としてガリレオ・ガリレイの援助もしていた。
一方史料では、彼には男色趣味があったとのことで、カラヴァッジオの初期ホモ・エロティック的な絵画とリンクしている。 |
馴染みの酒場で見かけたラヌッチオにカラヴァッジオは惹かれる。 |
酒場の主人ダビデは忠告を与えるが・・・。 |
夢での回想シーンは飛んで、デル・モンテ卿が立ち会う中で、カラヴァッジオは創作にかかっている。 |
カラヴァッジオ。「金を払っているのだから動くんじゃない」 |
モデル達「・・・」 |
眠りについているジェルサレムの側に腰掛けて憩うカラヴァッジオ。 |
唐突にラヌッチオとダビデの拳闘シーン。
取り巻きの群衆の中には、それを見守るカラヴァッジオの姿がある。 |
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ラヌッチオはダビデをしたたかに打ちのめすのだった。 |
ラヌッチオにいやまして惹かれたカラヴァッジオは、彼をモデルに創作にかかる。 |
「彼は私を好いているだろうか?」
カラヴァッジオの問いかけに、ダビデは言下に否定する。
カラヴァッジオはラヌッチオにつけられたナイフの傷に、ダビデの指を誘う。 |
死の床でうなされるカラヴァッジオ。
回想の悪夢は続いてゆく。 |
パーティの夜。
カラヴァッジオ、ラヌッチオ、そしてラヌッチオの恋人であるティルダ演じるレナも列席している。 |
レナに歩み寄るボルゲーゼ枢機卿。
ボルゲーゼ枢機卿も実在の人物で、カラヴァッジオの絵画のモデルにもなっている。 |
はて、ちょっとこの顔に見覚えが・・・。 |
そう、若きロビー・コルトレーン。(「ハリポタ」のハグリッド) |
「洗礼者聖ヨハネ」を模したジェルサレム。 |
眠りについていたデル・モンテが、突然呼び起こされる。
レナが何者かに殺されたのだ。 |
「執筆する聖ヒエロニムス 」に扮しているデル・モンテ。
扮するは、マイケル・ガフ(Michael Gough)。
彼はジャーマンの映画の常連で、映画版バットマンシリーズのアルフレッド役でもお馴染み。 |
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後半は次回にて。 |
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[レーベル]:IVC,Ltd.
[発売日]:2014年10月24日
[定価]:¥2,700 |