任侠ものばかりが続いて、若干の食傷気味の中、それでも今回はあえて「博奕打ち 一匹竜」をご紹介。
渡世人で彫り師が主人公のためか「切った張った」の大立ち回りが控えられて、女性達にもスポットを当てた演出が際立っている。
冒頭は彫り師鶴田浩二が待田京介にほどこす刺青シーンに始まり、こちらは前半、遊郭から足抜けをしようとした女郎が捕まる場面。強面連の中心には今回の強面役者、国一太郎(くにかず・たろう)。 |
この役者さん、悪役や極道役の常連なのだが、太くて凛々しい眉毛となかなか端正なお顔の持ち主。
ググってみても、1980年代までの出演履歴しか分かっておらず、以降の消息は不明。 |
その国一演じる「こんこん次郎」が鬼若組の暗躍の手先と知った主人公からメッタ打ちにあうシーン。
どぶ川に突き落とされて引き起こされると、だらりと濡れそぼったねず色がかった褌が。 |
なかなか口を割らないこんこん次郎をさらに締め上げる。 |
あががががが・・・。 |
一方、「でこ松」こと山城新伍は、藤山寛美演じる彫り師に言い寄られていた。 |
一見して心許ない彫り師役の寛美が、おりしも催される刺青大会に出場すべく、モデルを吟味中。
山城の「谷渡り」胸毛!(^ ^;) |
ついに「でこ松」、口説きにのるが、これが後に彼にとって最悪の事態となるのだった。 |
鬼若組の陰湿な嫌がらせがエスカレート。
邪魔な弟分、待田京介を殺害。冒頭で主人公の彫った刺青を背負って、刺青大会に参加することかなわず・・・。
水溜まりにへたり込んだ姿。豪雨の中、真っ白な六尺褌が際立つ。 |
さてこの映画、褌シーンが目白押しで、特に後半の「刺青大会」では六尺をきりりと締め込んだ褌衆が山ほど出てくるのだ。
褌親父や褌若衆、褌爺まで整列した壮観については、別のページを割いてご紹介したい。 |