「緋牡丹博徒 お命戴きます」から、さらに続き。
さてさて、この映画は脇役衆がかなり強い。
兵器工場の公害に苦しむ農民たちの代表として、ちらっと登場するのがクマ俳優、芦田鉄雄演じる村長役。 |
芦田はこの風貌ながらも、今回はとても良い役。
アップも随所にあり、実においしいところ。 |
その頃、お竜は若山富三郎演じる熊坂のもとへ。
宴席の熊坂はお竜を見るや、芸者をのけてにじり寄る。めくれた浴衣からだらしなく覗く褌・・・。 |
「お竜はん・・・!!!」
富三郎はどうしたわけか、今回はすっかり三枚目を引き受けた様子である・・・。 |
一方、風呂からあがった陸軍大臣役の石山健二郎は綺麗どころを引き連れて、熊坂のもとへやってくる・・。 |
「達磨」大臣、思わぬ客人に気づく・・・。
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やや、鄙には希な超・超美人ではないか!
すっかり血相が変わってしまい・・・。 |
その間、ずっと頭を垂れたままのお竜。 |
女将が浴衣を着せかけようとするが、越中褌姿も構わずズカズカ近寄る、ヒヒ爺ぶり。 |
そこは、当時からセクハラにはうるさいお竜。
大臣、即座に投げ飛ばされてしまう。(ブラーかかりますが、まっ白な越中褌であります) |
(きいいいいいいいい~んんん!) |
襖に突っ込むヒヒ爺役の石山健二郎。(かつて彼の出演映画で、こんな役があっただろうか・・・) |
大臣はそのまま何も無かったかのように、席に戻る。
この風貌と風情こそが、彼の面目躍如といった感あり。 |
ここでやっと浴衣を着せかけられるが・・・。 |
ふんっ!
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(昭和高度成長期の初期頃までは、こんな越中親父が普通に見られたもんです) |
のっしのっしと回り込んで。 |
よっこらしょとばかりに、白ユル褌。 |
いよいよ、お竜に陳情のチャンスが。 |
一方、内田朝雄演ずる工場長大村は、陸軍大臣が動かぬ内に先手を打つ。 |
結城の三代目を襲名した小山に陰謀が迫る。それとはまだ気づいていないクマ村長。 |
なにやら含みのある表情で着席する清三。凶悪そうな胸毛?が胸元からのぞく。 |
この時結城組三代目小山貞治、演じる名和宏は難題をふっかけられる。
もともとは渋めの2枚目であった名和だけに、本作のような苦難に立たされた善玉役がぴったり。
ここから、いよいよ映画は佳境に突入する。 |