御手洗博士のもみあげ

知性派役者 善の顔と悪の顔

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前回の「風来坊探偵 岬を渡る黒い風」での真の悪玉はこの人、宇佐美淳だった。

特撮ドラマで育った世代であれば、懐かしの「ミラーマン」の御手洗博士である。オープニングで、SGMのチーフ(和崎俊哉)と視線を変えたトメのシーンは、子供心に格好良いと思ったものだ。

さて、のっけからの脱線ではあるが、その役が一旦世間に定着してしまうと、役者さんは以降の役選びに苦労されるとは良く聞く話。一方で、子供時代に刷り込まれていた側にとっても、「地球防衛」の人がある日突然悪役で現れたら、やはり戸惑う。ただ、この役者さんの場合はかなり早い内から、悪に手を染めていた。(あくまでも役の上ですよ、^ ^;)そのためなのか、悪役でも違和感がなかったように思う。ウルトラマンのムラマツキャップ程には・・・苦労はなかったようだ。

「風来坊探偵 岬を渡る黒い風」でもそうだったが、学者や教授のような知的な役が多く、日本人離れした彫りの深い顔立ちだったので、時代劇の役では旗本や代官を演じていたように思う。
「ミラーマン」では、青のブレザーが制服で、皆ネクタイ着用。

東京オリンピック後の高度成長期の日本を体現しているかのような颯爽とした衣装だった。

ブレザー姿も、オヤジ好きにとって萌えパーツになり得る良い見本。
で、御手洗博士、加えて真っ白な「もみあげ」が実に魅力的であった。
長い「もみあげ」が、ちょっと野武士風?
落ち着いた演技の中でも、ちょっとしたシーンでも細かく目線が動き、眉が上がる。
ベスト姿も学者然としていて、実にお似合い。
このミラーマンが60代の頃だから、69歳で逝去した彼のの最晩年にあたる。
メンバーのスーツ姿のバリエーションも好きだったが、裏番組の「シルバー仮面」の方を良く観てました・・・。もっとしっかり拝見しておけば良かった。ごめんなさい。さっそくDVDで再確認しておこう。

そして、御手洗博士にスポットを当てた回もいつかご紹介したいもの。

ここでやっと「風来坊探偵 岬を渡る黒い風」での南条博士のご登場。制作が1961年なので、氏は50代の頃か。
ヘッダにあるお顔と比べて欲しい。モノクロからカラーに変わっても、そして、もちろん善役でも悪役でも、精悍な二枚目感は衰えず。
ミラーマンDVD[DVD]:DSZS10003
[レーベル]:東映ビデオ
[発売日]:2016年03月09日
[定価]:¥32,400※最近東映レーベルで発売された。他のヒーローも同じ統一感でデザインされたパッケージ、特撮ファンならタマラナイですな。

 

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